【解説】なぜ支払った掛金以上に借り入れができるのか?
「なぜ、自分が支払った金額以上に借り入れができるのだろう?」
シミュレーションを試された方の中には、特に加入期間が長い場合に「払込掛金合計額」よりも「借入可能額の上限」が高く表示され、不思議に思われた方もいらっしゃるかもしれません。これは、小規模企業共済の貸付制度が持つ、長期加入者にとって非常に有利な特徴の一つです。その理由を分かりやすく解説します。
結論:貸付限度額は「解約手当金」の額で決まります
小規模企業共済の「一般貸付」では、解約手当金の額が、そのまま貸付限度額の上限となります。最も重要なポイントは、貸付可能額の計算の基礎となるのが、単に今まで支払った掛金の合計額(元本)ではない、という点です。
「解約手当金」には運用益が含まれている
小規模企業共済の掛金は、ただ貯められているだけではありません。制度を運営する中小機構によって、長期間にわたり安全かつ確実に運用されています。そのため、加入期間が長くなればなるほど、その運用によって得られた利益(利息に相当する部分)が元本に上乗せされていきます。
解約手当金 = 払込掛金合計額(元本) + これまでの運用益
貸付制度は、この運用益を含んだ将来の退職金としての価値をいわば「担保」として、お金を借りる仕組みなのです。その結果、納付期間が一定以上(特に10年、20年と長期間)になると、運用益が積み上がり、「払込掛金合計額」よりも「解約手当金」の方が大きくなります。これが、「支払った合計額」よりも「借りられる上限額」が高くなる理由です。
このシミュレーションツールは、その制度の仕組みを正確に反映しているため、長期加入者の方ほど、この制度のメリットを実感できる結果が表示されるようになっています。